2016年4月21日木曜日

「玉川堂創業200周年展」レセプションパーティin燕市産業史料館

左から2番目が人間国宝で鎚起銅器職人の玉川宣夫さん、
3番目は新潟経営大学経営情報学部西澤一光准教授、4番目は長岡造形大学美術工芸学科の馬場省吾教授

今晩は「玉川堂創業200周年展」レセプションパーティに参加させていただきました。地元政財界の大御所の方々の末席にくわえていただき恐縮であり、また光栄でした。

会場では、vol.006【燕三条編】で取材させていただいた玉川宣夫さん(左から2番目)と再会。取材を通じて、職人としてひたむきに仕事に向き合うその姿勢、地道さにはとても影響を受けました。以後、玉川さんはじめ燕三条地域に多くいる職人の方々を時々思い出しては(勝手に)仕事の励みにしています。

また、今日は約2年かけて制作された玉川堂のブランドムービーの先行上映がありました。職人が「花嫁」を送り出すかのような思いで、商品を生み、育てている様子が、弥彦山麓の美しい自然とともに映し出されました。「職人は商品が7割くらい完成してきたときがもっとも嬉しい。それ以後は、送り出す寂しさが湧いてくる」といったようなコメントも入っていましたが、それにも共感しました。

編者も取材地域に何十回と足を運び、ひとりひとりを訪ね、野山や路地に入り、取材を進め、次第に着地点が見えてくると、もちろん安心感もありますが、どことなく寂しさを覚えるので。

玉川堂さんは創業200年の間、時代の変化に合わせて、変えるべきものと守るべきものを見極める勇気と冷静さの両方を持ち合わせたいくつもの判断があったんだと思います。紙の雑誌と書店を取り巻く環境も変化の時代が続いていますが、玉川堂さんのその姿勢に学びながら、ライフマグも活動を続けていきたいなと思いました。

また、職人ひとりひとりの紹介もありましたが、会社全体の雰囲気が家族のようで羨ましかったです。ライフマグは、薄暗い編集室にこもってひとりで仕事を重ねる期間が続いていますが、いつか家族のような小さな職人集団で仕事ができたらなぁと思いました。

お声がけいただきました玉川堂さんにあらためて感謝します。ありがとうございました。今日はこの辺であがりにして、自宅にある玉川堂さんの酒器で日本酒を(すこし)飲んで休みたいと思います。