2012年12月17日月曜日

選挙終了と『3・11を読む』松岡正剛 著 平凡社 刊


昨日の選挙は、子どもをおんぶしながら近所の小学校へ。「明るい選挙」という名札をつけた係員と、投票所の雰囲気のギャップが大きいように感じました。すでに出た「結果」に組み込まれている自分の一票がどのような現実を見せてくれるのか、自分なりに注視していきたいです。

写真の本は8月に買ってちまちまと読んでいました。内容のひとつひとつが深淵で、なかなか読了せずでした。松岡正剛さんが「本」で案内する震災以後論です。ノンフィクション、原子力発電の技術、東北の歴史的背景、震災後の思想など、毎項一冊の本から独自の書評(千夜千冊)を展開していきます。

その中の一つに新潟日報社特別取材班『原発と地震 柏崎刈羽「震度7」の警告』2007年1月発行も取り上げられています。「原発と地震の関係を最も深く抉ったドキュメント」と評しています。

また、『平泉藤原氏』工藤雅樹 著の項では、源義経のチンギス・ハーン説の一文も。ちょうど先週末の鼓童・山口幹文さんのコンサートの一曲、「オヨーダイ」(内モンゴル民謡)の秘話でも言及があったところでした。

定価1,890円。430ページに渡り松岡編集工学の奥深さを見られます。お値段以上です。本の海への羅針盤にぜひ。