2017年10月22日日曜日

成宮アイコ『あなたとわたしのドキュメンタリー』刊行記念トークin北書店

ライブの様子

2017年10月21日19:00〜、北書店で開催された成宮アイコ『あなたとわたしのドキュメンタリー』刊行記念トーク&ライブに参加してきました。

チラシ

1部の「新潟を愛する100の方法」に北書店の佐藤さんと一緒に出させてもらいました。それぞれどんな青春期を過ごしたか、それが本屋/雑誌社へとつながっていった経緯などを話しました。

2部の「ぶっちゃけ生きづらい地方都市」では月乃さん、ちひろさんが自身の〈生きづらさ〉をネタに昇華しながら軽妙なトークを。最後、来場者からの深刻な質問にはアイコちゃんも真摯に応える場面がありました。

最後のminiLIVEの映像を撮ったのでアップしました。



お客さんもまた、鬱病をはじめ様々な〈生きづらさ〉を抱えながらライブに来ているようでした。問題が解決するわけではない、でもどうにか今日もこらえて生きられそうだ、そんな風に心の支えになるトークとライブだったと思います。

会場準備中、「準備を早く終わらせて安心したいよ〜」とこぼすアイコちゃんに対し、佐藤さんは「安心なんてするわけないじゃん。おれもうずっと安心したことないぞ」と(笑)。

アイコちゃんがイベント前に(中にも)「佐藤さんはあんなに無愛想なのに、なぜこれほどいろんな人に愛されるのだろう。悔しい。でも自分もそうなりたいんだと気づいてからは、大好きになった」と言っていました。

イベントを通じてアイコちゃんなりにその答えを持ち帰ったんだと思いますが、今回、わたしはあらためてこんなことを感じました。

イベント後、店内の詩コーナーの棚を眺めていると葛原りょうさんの詩集がささっていました。葛原さんは2015年10月にアイコちゃんとともに北書店でライブをした詩人です。2年後も、そっと本棚に揃えておく。そういうことができるから多くの人を惹き付けるのかなと。

トーク中にも佐藤さんは「北光社時代、郷土本のコーナーも作ってたけど、新潟日報事業社や考古堂などの本を揃えるのはもちろんだけど、それだけじゃなく、有名な作家でも新潟を訪ねて文章を残して本になってることってあるわけじゃん。司馬遼太郎が亀田を訪ねてたりとか。そういうのを集めてきて棚を作ることで求心力が生まれてくると思う」と答えていました。

人と町と本を結んで、その関係をつぶさに拾い集めて作ったのが北書店の棚なのかなと思いました。「今、売れてます!」「今、話題!」の本ももちろん少しは...ありますが。ほか学校町のあの場所にあったコインランドリーで過ごした時間、パンクスだったころの話など、初めて聞くこともありました。

声をかけてくれたアイコちゃん、来場の皆様、ありがとうございました。

いま、八方塞がりで、どうにも生きづらいと思っているあなた。それがもう何年も続いていて、これから何年続くんだよと思っているあなた。この日、壇上にいたアイコちゃん、北書店の佐藤さん、月乃さん、ちひろさん、いかしさん、ライフマグ小林の話(それぞれの経験、思い、失敗)が、すべてを解決する突破口にはならぬとも、また一歩を踏み出すときの足がかりになり、もうすべてを手放したいと思ったときの命綱になればなと願ってます。アイコちゃんはそういう言葉と場所をずっと作り続けているんだよね。わたしはメインストリームにはなれないかもしれませんが、雑誌づくりを通じてカウンターカルチャーを示し続けていきたいと、あらためて思いました。

以下にイベントの日に撮った写真をアップしておきます。

葛原りょう『魂の場所』

開場の様子

開場とともに多くのお客さんが。約40人ほどで店内はぎゅうぎゅうに。

以下はイベント前に寄った場所、周辺を歩いて撮ったものです。

西区寺尾西のにむらや菓子舗で開催されていた「自然への感謝、畏敬」崔石鎬(チェ・ソクホ)展へ。展示会を主催した越前浜在住の美術家・中村文治さんから案内があって。

作品「高野山」

どら焼きを食べながら中村さんとすこし話を

にむらやのイートインコーナーでは中学生くらいの女子二人が和菓子を食べながらお茶をしていた。地元の和菓子屋で茶飲んでだべるのってなんかいいなと思った。女将さんには「あなたどっかで会ったことあるよね!」と言われたが、お互い思い出せず...。

その後、中央区東出来島の二代目アートサロン環で開催されていた霜田文子ボックスアート展のトークへ。霜田さんは取り扱いでお世話になっている柏崎の「游文舎」の運営スタッフのひとり。卵をモチーフに様々なイメージが正方形の木型のなかで作品に。「これだけいろんなイメージをよく形にできますね」と言うと「イメージは溢れてくるのでそれは大変じゃないの」と。

アートサロン環入口

郵便物を出すのに新潟中郵便局へ向かうと古町通りから地鳴りのような歓声が聞こえ、ちらっとのぞくと。

痛車イベントが

17時過ぎ、いったん会場入りして設営をすこし手伝い。まだ時間があったので、町を歩くことに。

写真展フライヤー

西堀前通りの家具店アパートメントで開催されていた写真展「ARTMENT」へ。新潟を代表する若手写真家4人による展示会。4階の会場に足を踏み入れると、DJの音楽、飲食ブース、あまりのシャレオツ空間に「うぁ、おれ場違いだ」と一瞬たじろぐ。それでも恐る恐る会場へ。あたりを見回してもどうやら知り合いはいない。そそくさと帰ろうか...いや、ここで引いてしまうのは違うと、よくわかない開拓者精神を発揮。ジントニックを1杯頼んで、それをゆっくり飲みながら4人の写真をじっくり2周。だめだ、これ以上ゆっくりできない。あと5杯くらい飲めば、もすこし陽気になって誰かと話せるかもしれないと思ったが、そんな勇気もない。いや、そもそもイベント出演前だ。1杯目のジントニックを飲み干して、退散。あとでフライヤーをみたらたまたまオープニングレセプションの時間だったようだ。

いずみ湯

まだ少し時間があったので本町通の鳥の歌でなにか食べようかと行ってみるもシャッターが下りていた。6月のトーク時に寄ろうと思ったいずみ湯は開いていた。おばあさんが一人、若者が二人入っていった。

白山神社

イベントの盛況を祈って白山神社で参拝。

市役所前バス亭

市役所脇を通ると阿賀町行きのバスが出ているのを知る。こんなに温泉あるのか。飛鳥で飯をと思ったがここも開いてなかった。北書店からすぐのセーブオンで軽食でも買うかと思って向かうもなぜかレジに7人くらい並んでいた。店員は1人。やめた。ほどよく歩き疲れて会場へ、イベントに参加した。