2017年3月11日土曜日

【インターン受入】西蒲区稲島の大治聖和くん

大治くん、稲島バス停にて

昨年12月、旧巻町出身で関東圏在住者の親睦団体である「巻ふるさと会」さんからLife-mag.をまとめて注文いただきました。その時、注文を取りまとめてくれたのが大治かな子さんで、雑誌が届いた後も東京での反響や感想などをメールでいただきました。

そして、年が明けて3月頭、「甥っ子をLife-mag.でインターンさせてくれないか」と依頼がありました。角田山の麓、西蒲区稲島在住の大治聖和(マサトシ)くんで、市内の高校3年生。間もなく卒業し、この春からは内閣府に就職。上京する前に地元の会社をいくつか見学したいとのことでした。

1週前は西蒲区松野尾の笹祝酒造さんを見学し、酒米の洗米を体験したそうです。

早速、昨日同行してもらいました。この日は、【西蒲原の農家 編】の取材で近藤さんを再訪。その後、Life-mag.の取り扱いでお世話になっているたんぽぽcafeさんでお昼を食べながら、聖和くんの質問に答え。さらに取り扱いでお世話になっているツバメコーヒーさんに移動して珈琲を飲みながら、マスターの田中さんと談笑。そして、稲島に送り届けて別れました。

今日の夕方にはレポートを送ってくれました。以下に転載します。

インタビュー同行に関するレポート

3月10日、雑誌『Life-mag(ライフマグ)』の編集発行人である小林弘樹さんの取材を見学させていただきました。それらについて、まとめます。

1、小林弘樹さんについて

ライフマグの編集発行人。現新潟市西蒲区和納のご出身で、34歳。埼玉県の大学を卒業後、新潟に戻り就職、その後25歳で一念発起し、ライフマグの制作を創める。以来9年間、様々な出来事がありながらも、一人で編集発行人として作成にあたっており、新潟のまだ見ぬものを日々「発掘」している。

ライフマグについて(発行部数4,000部)


新潟のローカルインタビュー誌で、政治・産業・地域のお祭り――と多様なテーマを取り上げている雑誌。「生き方の多様さこそが、その街の豊かさ」をモットーに、小林さんが取材から編集までを手掛けている。テレビや新聞では、表に出てこないような人たちにスポットをあて、インタビューを通しその人たちの生き様、仕事を描いていく。現在Vol.001〜Vol.009まで販売中。

2、近藤さんへのインタビュー

次に出版する【西蒲原の農家 編】に掲載される、近藤圭介さんへの追加取材をしました。近藤さんは、旧吉田町で「本町きゅうり」を生産、販売している農家さんです。本町を中心に13軒の生産農家が集まり、本町そ菜出荷組合を組織しています。近藤さんもその一員として、活動をされています。組合では、埼玉県の種苗屋さんを招いての勉強会や、お互いのハウスを見学することで、切磋琢磨しているそうです。

・この日のハウスの温度はおよそ20℃、どんなに寒い日でも15℃を下回ることがないように、暖房と温水パイプ(地中に埋めてある)により温めているそうです。
・このシーズンのきゅうりは、特に美味しいらしいです。

3、雑誌作成の様子

インタビューの流れ(一例)

取材先の決定

インタビュー

作成

メールや電話で確認
補足インタビューに行く

作成

確認していただく

完成

□下調べをおこない、「より深い」「突っ込んだ」質問をする
□インタビューの際は、「発見」「驚き」を重視
□インタビューは、一人につき2~3回
□写真はその人の個性が引き出されるような、場所で撮影
□漢字とひらがなで、フォントを使い分けている(かぎかっこ「」、なかぐろ・も微調整する)
□町であった人に声をかけてみることも
□顔のつながりを重視し、日々靴底を減らしながら取材している

4、おわりに

お忙しいところ、お時間を割いていただき本当にありがとうございました。この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。まず、小林さんとお会いして感じたことは、人と違う観点から、雑誌を作成されていることです。多くの大衆雑誌の内容は、有名人や有名なお店・ブランド、流行アイテムの内容が主です。それに比べて、ライフマグは、決して有名ではないけれど、失ってはいけないもの、知っておかなければならないものである。そのような印象を受けました。きっと、小林さんが取材を続けるなかで得た、ストーリー、それこそが、ライフマグを形づくっているのだと思います。小林さんの、仕事に向き合う姿勢、新しいものを発掘していくという精神、そのすべてが勉強になりました。ぜひ、これからの仕事に生かしていきたいです。


以上です。

近藤さんのハウスにて

半日ほど同行してもらっただけですが、すごくしっかりした高校生だなぁという印象でした。上京して仕事に慣れるまでは大変だと思いますが、まずは元気に仕事を覚えていってもらえたらなと思います。

インターン前日には市内のTSUTAYAさんなど5店舗ほど回ってLife-mag.を買おうとしたらしいですが、どこも棚から下げられていて買えなかったそうです。その姿勢もすごいよ。

当日、Life-mag.を見て「たっつぁん知ってます。有名ですよね」と。聞くと巻北小学校時代に、たっつぁんの「角田山」という歌を毎日、歌っていた時期があったそうです。郷土を題材に歌い続けてきたたっつぁんの歌はこの世代にも歌い継がれているんですね。すごいな...。

就職については「〈政治・経済〉の授業が好きで、国家公務員を志望しました」と。

またツバメコーヒーさんで話していると、

「地形や地理が歴史に影響を与えることってあるじゃないですか。そういうのを知るのがすごく面白い。ブラタモリの視点とか好きです」と。

...。

わたしが高3の時は

「スケートボードカルチャーと音楽ってかさなってくるじゃないですか。トミー・ゲレロが好きです」

くらいしか言えませんでした。学校での勉強にほとんど興味がありませんでしたね。

たとえば数年後、国家公務員という日本一大きな組織に勤め、慣れてきた頃の彼に、地元で小さな雑誌社を切り盛りするわたしの姿はどんな風に思い起こされるのかな。東京でカワイイ彼女を作って、たくましくなった彼に再会できる日がいまから楽しみです。(あぁ、もう田舎のオヤジです)

きゅうりの花。間もなく出荷がはじまります

たんぽぽcafeのランチ。「季節野菜ととうふのマーボー丼」