2016年9月9日金曜日

カーブドッチさんに集金へ

カーブドッチ・ワインショップ

今日の朝イチはカーブドッチさん(角田浜・新潟)の集金でした。ワインショップとカーブドッチ・ヴィネスパさんで最新刊を取り扱いいただいてます。ヴィネスパさんの初回納品分は完売していました。ありがとうございます。

1992年、角田山の麓でカーブドッチさんは創業します。この頃は、まだ角海浜に原発建設計画がありました。1996年の住民投票とその後の裁判をへて建設計画は撤回されましたが、もしもこの地に原発が建設されていたら、カーブドッチさんまでは直線距離で約5㎞でした。

2006年には2軒目のワイナリーとして、カーブドッチさんで修行したフェルミエさんが同地にて創業。いまでは周辺に5つのワイナリーがあり、角田山周辺のゆたかな自然環境のなか、この土地の風土にあったワイン作りを行っています。

旧巻町原発住民投票の決断はどんな未来をつくったのか。そして、いま、わたしたちはどんな未来を描けばいいのか。何度でも歴史に立ち返り、知恵を汲み上げ、想像力を深めたいものです。

10月2日にはワイナリーが一堂に会して「新潟ワインコーストフェスタ2016」が行われるようです。入場無料。ぜひチェックしてみてください。

2016年9月7日水曜日

世の中は何にたとへむ弥彦(いやひこ)に たゆたふ雲の風のまにまに

右壁面の良寛画も有名

「良寛十景」(10枚入り、800円+税)

今日は考古堂書店さん(古町・新潟)に納品へ。通常取扱はありませんが、市内図書館からの客注分のお届けでした。

取扱の95%くらい(ざっくりと見て)は医学書ですが、考古堂の会長が良寛関係の出版に熱心で、自社で企画・出版した本も並んでいます。考古堂企画で、阿賀野市出身の木版画家・小林春規さんの「良寛十景」というポストカードがよかったので、一冊買ってきました。

2枚目の写真は、良寛の和歌「世の中は何にたとへむ弥彦(いやひこ)に たゆたふ雲の風のまにまに」に着想して制作された一枚です。目まぐるしい時勢に右往左往するのではなく、弥彦山の上を悠悠と流れる雲のように生きたいものですね。いま編集室でひとりで声をだして復唱してました。

また、考古堂さんのある新潟市上古町商店街振興組合のページをチェックしてもいろいろと商店街情報がアップされています。こちらもどうぞ〜。

2016年9月4日日曜日

新潟市若者支援センター「オール」の公開講座で講師を務めました

新潟市若者支援センター「オール」で開催された「Life-mag.編集者による〈書く〉ことから社会を知る講座」をどうにか無事に終えることができました。4週続けての開催で、家族以外でそこまで頻繁に会う人はいないので新鮮でした。

全4回を通じてわたしが伝えたのは、(結果的にですが...)『Life-mag.』の制作を通じてどんな風に人と出会い、話を聞き、書き、まとめているのかという流れでした。「書く」ことに絞ったテクニックからはすこし離れていたかもしれません。

第1回はLife-mag.をはじめた動機。2〜4回目の講座を使って小さな冊子を作成することになっていたので、2回目は「オール」が入っている万代市民会館のご近所のレストラン「bar a vin assh」の星野 一弥さんに取材に行きました。取材前にはわたしの取材用ノートを見せたうえで、いつも心がけていることをお伝えしました。
3回目には、参加者9名がそれぞれに響いた言葉、お店の売り、星野さんの紹介を約150字ほどにまとめてきてもらいました。わたしが振ったお題がぼんやりしていたのがひとつ反省点でしたが、しかし、それぞれに書いてきてもらった文章は各人各様で、〈並べてみる〉〈比べてみる〉とまた面白かったです。「聞く、書く」という流れでもこれほど「違い」が出るんだ! とわたし自身がなにより面白い体験になりました。ひとりの文章だけでは「assh」の全体像は伝えられませんが、〈並べてみる〉とそれぞれの文章が補完し合いながらお店の魅力を表現していることに気づきました。
4回目には再度の見直し、紙面デザインを見てもらいました。「そこまで凝ってもだれも気づかないんぢゃねぇの?」といった作業もあえて見てもらいました。神は細部に宿ります。そして「さぁ、印刷にかけますよ〜」という締切直前の妙な焦燥感も味わってもらいました。そういう時って、「あ! やっぱここ直す!」という箇所が出てくるんですよね。そして、印刷後に「直してよかった」と思うこともあれば、「やっぱ、直さないようがよかったわ」とかなるんですよね。

それから話していて再認識させられたことがふたつあります。ひとつは、わたしは公私混同しながら仕事をやっているんだなということ。仕事で会った方と友人になることもあれば、その後、プライベートでお客さんになって伺うこともあります。仕事での出会いは、公私に区別なく、わたし自身の人生の糧となってゆっくりと蓄積されているんだなと。
もうひとつは、自分のやっていることをあらためて客観的に説明してみると、途方もないほど根気のいる作業を続けているんだなということ。報われることもありますが、そうでないことも(のほうが)多いです。説明してて、吐き気がしました(笑)。

講座の成果物として作成したのは、A4の厚紙クラフト紙にインクジェットプリンターで印刷し、4つ折りにしたお店紹介紙です。このブログ上では一部、モザイク処理がしてあるのと、ディスプレイでは文章が読めないくらいのサイズになっています。


表紙

裏表紙

見開き1

見開き2

講座前のブログに書いたことを繰り返し念じながら話してきました。参加者の心に、一言か二言でも言葉の種が根づいて、いつか芽を出したらいいなと思います。

2016年9月2日金曜日

安吾の足取りを追って

「ルルル」スタッフの渡辺さん

徳川名宝展

今日の朝イチは「新潟市美術館ミュージアムショップ ルルル」さんに追加納品でした。現在、「天下太平 徳川名宝展」が好評開催中で、その展示をみにきたお客さんの層に『Life-mag.』の反応もいいとのこと。いつもありがとうございます。

風の館

そして、編集室までの帰路に「安吾 風の館」があるので、「高麗神社の祭の笛」展をみてきました。坂口安吾の「新日本地理—武蔵野の巻—」にちなんで、埼玉県にある高麗神社の祭りや歴史について展示が行われています。先日、ブログで高麗神社に触れたばかりだったので偶然の一致だなぁと思い早速。

展示で知ったのですが、高麗神社の設計は彌彦神社と同じ伊東忠太だそうです。また、安吾は「新日本風土記 富山の薬と越後の毒消し」という文章で、[巻]角海浜や岩室芸妓にも触れています。安吾の足取りと自分とがすこし重なるようで面白かったです。拾い読みしてきましたが、今度、時間のあるときにチェックしてみようと思います。

新潟市美術館と合わせてぜひ〜。

[新潟市美術館]http://www.ncam.jp/
[近隣散策に]http://ijinnike.org/